前回の続きです。
第2回目は、今回初めて撮影した系外銀河です。
2018年秋に天文の趣味に復帰したので、春の銀河祭りの参加は6回目になるはずです。しかし、これまで数天体ずつしか撮ってこなかったので、まだまだ撮影していない銀河が数多くあります。
今年は、ゴールデンウイークが新月期で且つ天気も良く、その翌週、翌々週も好天に恵まれました。そのため、前回記事の様に時間をかけて撮りたい銀河を撮影した訳ですが、その一方で撮影したことのない銀河も出来るだけ多く撮ろうと頑張ってみました。
初めて撮った系外銀河の画像は全部で9枚ほどあるので、今回はそのうち4枚について紹介します。
使用した機材
前回記事と同じ内容ですが、一応、使った機材を記載しておきます。
- 鏡筒: Sky-Watcher MAK127
- 補正光学系: Kenko クローズアップレンズ AC4+AC5 (4月下旬まで使用)
: SIGHTRONレデューサー0.75x (4末から使用) - カメラ: ZWO ASI533MC Pro
- 架台: Sky-Watcher Star Adventurer GTi
- ガイド鏡, カメラ: Askar FMA135, ASI 224MC
結果画像
NGC3251
NGC3251はしし座の南側に位置していて、自宅からだとベランダの屋根に隠れている時間が比較的短く1回(1日)の撮影で2時間以上放置できます。そのため撮影時間を食事や入浴の時間に割り当てたこともあって、初撮影ながら2日で4時間50分という長時間の撮影となりました。

4/14: UV/IR-cut使用, Temp.=-10℃, Gain=250, Exp.=45s, 233frames
5/3 : CBP使用, Temp.=-10℃, Gain=350, Exp.=90s, 77frames (Total 4hr 50mn 15s)
DSS, Siril, GraXpert, Starnet2, AstroSurface, Neat Image, Fitswork4, GIMP で処理
3008x3008 → 2200x2200 にトリミング
X(旧Twitter)でポストした際も書きましたが、渦の明るい部分の粒々感や暗黒帯の感じなどがりょうけん座のひまわり銀河(M63)に似ています。M63は以前から撮りたいと思っている銀河の1つですが、自宅からだと撮れない位置にあります。代わりと言うわけではありませんが、それに似た銀河が撮れて嬉しいです。
Xのポストでは色があまり出てなかったため、ブログ掲載にあたり処理を見直しました。その結果、かなり改善したと思います。欲を言えば更に淡い腕をもう少し出したい所ですが、初めての撮影でこれくらい写ってくれれば十分でしょう。
M61
M61はおとめ座にあり、渦の巻き方に特徴がある銀河です。おとめ座銀河団の中心部からは少し離れていますが、おとめ座銀河団に属するそうです。

CBP使用, Temp.=-10℃, Gain=350, Exp.=90s, 103frames (2hr 34mn 30s)
DSS, Siril, GraXpert, Starnet2, AstroSurface, Neat Image, Fitswork4, GIMP で処理
3008x3008 → 2200x2200 にトリミング
Stellariumによると視直径は9’42”×57’48”となっていますが、そんなに大きくは見えません。Webで検索すると6’位と書かれているので多分間違っているのでしょうね。周囲の腕の部分が非常に暗いため、実際に撮影してみると更にその半分くらいのサイズ感で、小さくかわいい銀河に見えます。
特徴のある渦巻きはちゃんと捉えることは出来ましたが、その淡い外側の腕を炙り出すのは難しくこの位が限界でした。
M90
M90もおとめ座の銀河です。Wikipediaには「数少ない銀河系に対して接近している銀河の一つ」と書かれていますね。

UV/IR-cut使用, Temp.=-10℃, Gain=250, Exp.=90s, 98frames (2hr 27mn)
DSS, Siril, GraXpert, Starnet2, AstroSurface, Neat Image, Fitswork4, GIMP で処理
3008x3008 → 2200x2200 にトリミング
こちらもM61と同じ露光時間は2時間半ほどです。そして外側の淡い腕の写りが今一つなのも同様で、明るい中央部も少しノイジーです。確かこの日は晴れが続いた3日目で、透明度があまり良くなかった気がするので、それも影響しているかもしれません。
しかし、Web上で検索するとおとめ座銀河団の中では明るい銀河だという記載を目にします。それでこの結果なので、おとめ座銀河団は結構手強いということでしょうか。
M88
M88は、かみの毛座にありますがM90とは2°程しか離れておらず、おとめ座銀河団に属しています。

UV/IR-cut使用, Temp.=-10℃, Gain=250, Exp.=90s, 41frames (1hr 1mn 30s)
DSS, Siril, GraXpert, Starnet2, AstroSurface, Neat Image, Fitswork4, GIMP で処理
3008x3008 → 2200x2200 にトリミング
こちらは露光時間が約1時間で、前出のM90やM61の半分以下です。しかし、M90と同程度の写りに見えます。Stellariumで等級を見てみると、M90が9.5等、M88が9.6等と若干M88が暗い様ですがまぁ大体同じ位。表面輝度はM90が13.29、M88が12.86(等/分角2)という事なので、その差で露光半分でも似たような写りになったという事なのでしょうか。
銀河の明るさと実際の写り方については今一つ相関が掴めず、等級などを見て撮影対象を決めても期待した写りにならないことが多い気がします。もちろん、同じ条件で撮影している訳ではないので、空の状況の違いが大きく影響しているのかもしれません。
まとめ
春の銀河祭り第2弾は、今回初めて撮った被写体の中から4枚の画像を紹介しました。それぞれに特徴があり、見ていてなかなか楽しいです。
一方で出来栄えとしては、最後のM88以外は約5時間、または2.5時間と自分としてはかなり長時間露光のつもりですが、淡い部分は写し出せず若干ノイジーな結果になりました。光学系のFno.が約8と暗いので仕方ないですが、綺麗に撮るためにはまだまだ露光時間が足らない様です。
「銀河祭り」と言うと楽しそうなイベントに聞こえます。しかし、そのイベントを満喫するにはかなりの忍耐力が必要ですね。