M8&M20とNGC7293

7月27日から28日にかけて、M8,M20とNGC7293を撮影しました。

当日の空の状況

この日の昼頃は結構青空が広がっていましたが、夕方から雲の量が多くなりベランダがある南側の雲がなかなか動きません。いつもなら撮影は諦めるところですが、透明度は高く晴れ間から見える星は結構よく見えたので、諦めきれずに1時間おきに外を確認していました。

当日の空の様子(2022/7/27 20:45頃)

10時頃になって雲が殆どない状態になり、急いで撮影準備を開始。ところが極軸合わせをして導入を終えたところで雲がどんどん増え、ほぼ一面に広がってしまいました。やっぱり止めておけば良かったかと思いながらも、せっかく準備したので片付ける気力も起きず30分ほどボーっとしていると、徐々に雲が減り始めて漸く撮影を開始することができました。
結局、この日は30分から40分おきに雲が増減し、雲が横切り撮影の中断もありという空模様でした。

撮影結果

今回はM20の青い部分が出るように前回の撮影からフィルターをCBPフィルターに変更しました。その効果はあったと思いますが、他の方々の作品と比べるとまだまだの様です。

M8&M20:2022/7/27 23:23@自宅ベランダ
EVOGUIDE 50ED+フラットナー, スカイメモS, ASI533MCP 0°C Gain250 128s×23, CBPフィルター使用,
KenkoクローズアップレンズNo.5+笠井31.7mmレデューサー+ASI224MC+PHD2によるオートガイド DSS, SiriL, Starnet2, GIMPなどで処理。

途中雲が横切り、10分ほど撮影を中断しました。その前後にも薄雲がかかっていた様で、撮影した30フレームのうち12フレームほど雲が写っており、あまりにも枚数が減るので多少薄雲がかかったものも含めて23フレームを使いました。また、撮影開始が遅かったので撮影が終わるころにはだいぶ高度も低くなり、撮影条件としてはあまりよくありません。それでも明るい天体なので良く写っています。構図もちょっと窮屈ですが、自分の中では上出来の部類です。

この後、らせん星雲を撮影。やはり雲に撮影を中断させられました。露光時間は1時間ちょっとで、こちらも薄雲がかかったフレームを1/3ほど含めて処理。M8やM20ほど明るくはないのでザラザラになってしまい、強めのデノイズも行ったので細かい構造は見えません。いまひとつの結果になってしまいましたが、一応処理したので載せておきます。こちらは、あらためて撮り直ししようと思っています。

NGC7293:2022/7/28 0:41@自宅ベランダ
EVOGUIDE 50ED+フラットナー, スカイメモS, ASI533MCP 0°C Gain200 128s×29, CBPフィルター使用
KenkoクローズアップレンズNo.5+笠井31.7mmレデューサー+ASI224MC+PHD2によるオートガイド DSS, SiriL, Starnet2, GIMPなどで処理 3008x3008→1600x1600にトリミング

元々焦点距離250mmクラスでは小さくしか写らないため、そんなに細かい構造までは表現できないと思いますが、M8などをみるとそこそこ細かい構造が出ているのでこの程度まで写せればいいですね。次回は、強調処理がかけられるくらい長時間露光できればいいなと思います。

NGC7293とM8の比較画像

周辺画質の改善

今回の撮影では、フラットナーのバックフォーカスを変えてみました。以前からEVOGUIDE50ED+フラットナーでの撮影では画面下側で星像が伸びていたのですが、経緯台での撮影による視野回転もあるので周辺はあまり気にしていませんでした。スカイメモSを購入してからは、周辺の星像も気になってきたので改善したいと思うようになりました。

前回撮影した画像

手始めとしてバックフォーカスを 2.5mmほど伸ばして撮影してみました。結果は以下の通りです。

今回撮影した画像

以前の画像と比べるとちょうど上下反転しているような感じで、上側の星像が伸びてしまいました。今回の+2.5mmというのは長すぎた様です。バックフォーカスだけではなくスケアリングも影響しているかもしれませんが、ひとまずバックフォーカスをもう数パターン変えてみて様子をみようと思います。