梅雨の晴れ間の撮影(その2) - 久しぶりにFMA135で撮影 -
前回記事の続きです。
今回は、タイトルに記載した通り久々にAskar FMA135をメイン鏡筒として撮影した画像について紹介します。
FMA135の使用状況と今回の被写体
FMA135は、昨年5月にスカイメモSを購入した直後にメイン鏡筒として2度ほど使って以降、惑星などが○○と接近したときや彗星など何等かのイベントがあった時に数回撮影した以外は、ほぼガイド鏡として使っていました。
非常に良い鏡筒なのにちょっともったいない状況が続いていたので、そろそろFMA135をメインで使おうと考えていたところに、いい具合に今回梅雨の晴れ間が訪れてくれました。
今回狙ったのは、さそり座のアンタレス付近といて座のスタークラウドにあるバンビの横顔です。どちらも人気があり、夏の天の川が撮影出来る頃になると皆さん撮影されるのではないでしょうか。
FMA135を購入する以前は、焦点距離が短い鏡筒はEVOGUIDE 50EDしかなく、これらの被写体に対しては焦点距離が長すぎるので撮影していませんでした。50mmのオールドレンズ(OLYMPUS F.ZUIKO 50mm F1.8)でトライしたことはあって、アンタレス付近についてはカラフルな星雲は全く写らず撃沈。バンビの横顔はそれなりに写すことは出来ましたが、50mmだとどうしても視野が広いためもう少しクローズアップした撮影がしたいと思っていました。
FMA135を購入して以降は、昨年の同じ時期にアンタレス付近を撮影し、何とかその姿を捉えたものの露光時間が短かくかなりノイジーだったので、今年は必ず撮り増ししようと決めていました。そしてバンビの横顔は、撮るタイミングがないままになっていました。
前置きが長くなりましたが、やっとこれらの撮影が出来るということで、6月16日から日付が変わった翌17日にかけて撮影を行いました。以降、それぞれについて記載します。
アンタレス付近
昨年は30分ほどしか露光時間が取れなかったので、今回1時間半ほど撮影してみました。ただ、今回分だけで処理してみると、昨年よりも写りが悪かったのが残念でした。どうも透明度が昨年より悪かった様です。それでも、昨年分と合わせるとトータルで2時間ほどの露光時間にはなるので、昨年分と合わせて処理してみました。
結果は以下の様の通りです。
そこそこ写ってはいるのですが、2時間露光でもまだノイジーで色も何となくくすんだ感じがします。Twitterやブログなどで美しい画像を見慣れているせいか、自分としては不満が残る結果でした。そうは言っても、光害地でこれだけ写れば良い方かもしれません。まだ撮影のチャンスはあるので、今シーズンもう少し撮り増ししてみたいと思います。
バンビの横顔
撮影開始時点ではバンビの横顔を画面中央にしていたのですが、M17の一部が画面に入ったのでM17全体が入る様に少し画面を北にずらした構図に急遽変更しました。ちょうどバンビがM17を見つめているというイメージです。
もう少し明るく仕上げた方が、バンビの横顔が際立った様な気もしていますが、概ね狙い通りと言ったところでしょうか。
参考までに、50㎜のオールドレンズで撮影した画像も掲載しておきます。
撮影したのは一昨年で、これはこれで気に入っています(※上記の撮影条件はちょっと怪しいかもしれません)。このように広い範囲の画像もいいですが、今回の様にクローズアップで撮るのも良いですね。
それにしても、天の川の中心付近は処理が難しいです。明るさだけでなく色合いなども含めてもう少し何とかしたい気もするのですが、どうすればいいのか今一つ方向性が分からないので今回はこの状態で一旦完成としています。後々、他の方々の作品を参考にして見直してみるかもしれません。
まとめ
今回久しぶりに、FMA135をメイン鏡筒として人気の被写体を狙ってみました。結果に対しては「満足した」とは言い切れないところはあります。今後撮り増しや再処理など行ったらまた記事にすることにして、今回は「これだけ写れば上出来」ということにしておこうと思います。
あと、今回初めてEVOGUIDE 50EDをガイド鏡として使いました。購入以来メイン鏡筒として使うことが多く、更には月の撮影や眼視でも活躍してもらっていますが、やっと本分であるガイド鏡としても活躍してもらいました。もちろん、ちゃんとガイド出来ました。特記するような事ではないのですが、一応初めての出来事なので文字にして残しておきます。